花様年華
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ずんちゃっちゃずんちゃっちゃずんちゃっちゃずんちゃっちゃ
「花様年華」を思い出す度、絶対に頭に流れるのはこのリズムと屋台に向うマギー・チャンの後ろ姿。
「欲望の翼」の姉妹版とよく言われますが、手法は全く違って
若さ溢れるがんばっちゃった恥かしいくらいな青春の色々から
落ち着いた、常識の壁が敢然と立ちはだかる大人の二人の物語へ。
マギーチャンもトニーレオンも、
結婚してくれない男を忘れられない化粧っけのない若者と、格好つけて鏡を覗きこむ若者から、
よくもまあこんなにも格好良い大人の男女になって、と素直に驚きました。
セリフの言い回しも二人ともゆっくり優しく、
着ている洋服も一糸乱れることなく、立ち振る舞いもスマートです。
一見とても敷居の高そうな映画ですが、
そこにあるのは器用そうに見えて、ただ不器用に生きる二人の男の人と女の人でした。
それにしてもスタイリッシュとかおされ〜とかって、
わりと飽きられてしまいそうなものを、
毎回毎回、有る一定の美意識を貫いて違う形を提示してくるとは
やっぱりおそるべし、巨体・サングラスの王家衛。
そして嬉しいのがプププと笑える所がやっぱりある所。
でも今回も笑いながらも全てが切ないという。
あらら、やってくれます。
ゴシゴシ好きでもないものを食べる二人。
ご近所さんが酔っぱらって担ぎこまれる所から、
軟禁。汁を勧めるトニーレオン。奥さんの小さなハイヒールを履いたあとのマギー。
あとは、「おいおい、なぜ二人は友達なの?」というはげ頭の友人。
「欲望の翼」から若い若い若者を描き続け、
「ブエノスアイレス」で二人だけの濃密な関係に到達して、
今回はチャンチエンなどという違う人物を登場させもせず、
二人とも自分で自分に決着をつけるという大人の決断で終わります。
まあそれにしても綺麗なマギーチャン。
格好つけても(ただのファンの贔屓目でしょうか・・)嫌みにならないトニーレオン。
最後、カンボジアの遺跡を後にするトニーレオンの
全てを決着つけた表情が印象的でした。
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